甲田守の『根こそぎ掘りデー』第8回 淺越岳人と行く電器屋。

甲田守の『根こそぎ掘りデー』とは…?

休日の行動スタイルが基本的に「座っている」で有名なネコソギこと甲田守がホリデーに誰かを誘っては「座っている」からの脱却を図るという、知的かつ高尚な難解プログラミング企画………ではなく単純に誰かを誘って遊びに出かけるという、ただそれだけの企画である。隔週月曜更新を予定。

淺越岳人と電器屋さんへ行ってきました。劇場入りしてからパソコンとプロジェクターを繋ぐ変換ケーブルが急遽必要となり買い出しに出掛けることとなりました。当初は彼が一人で行く予定だったのですが嬉しいことに手持ち無沙汰の私を彼が誘ってくれたのです。私が一緒に行ったところで正直言って何も役に立たない。求められているものが何なのか私にはさっぱりだからです。にもかかわらず私を誘ってくれました。
淺越岳人と私は大学の同級生です。付き合いはかれこれ12年近くになりましょうか。初対面ではどのような挨拶を交わしたのだろう。全くもって覚えていません。映画サークルを通じて知り合ったのですが映画の話題について意気投合したかと言えばそうではなく、共通の話題で盛り上がったのかと言えばこれまたそうではなく、じゃあなんとなく馬が合ったんだねと問われればまたまた答えに窮します。それでも彼と私の間には12年の歳月が流れている。電器屋にはまだまだ着く気配すらない。彼との付き合いは長くなりそうだ。
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甲田守の『根こそぎ掘りデー』第7回 塩原さんとタコ焼き

甲田守の『根こそぎ掘りデー』とは…?

休日の行動スタイルが基本的に「座っている」で有名なネコソギこと甲田守がホリデーに誰かを誘っては「座っている」からの脱却を図るという、知的かつ高尚な難解プログラミング企画………ではなく単純に誰かを誘って遊びに出かけるという、ただそれだけの企画である。隔週月曜更新を予定。

先日はアガリスクエンターテイメントの前田友里子さんが出演する舞台『おやすみ また 明日 愛してるよ』を観に行ってきました。終演後、劇場を後にしようとしたところ、ふと横を見るとアガリスクエンターテイメントの塩原俊之さんと目が合いました。どうやら同じ回を見に来ていたようです。一言ぐらい挨拶すべきでしたが気づかぬふりをしてそそくさと帰ってしまいました。知り合いが出演している舞台はすぐ帰りたくなるのが私です。出演者とはあまり顔を合わせたくないのです。というのも感想等を聞かれても何と答えていいのかまごつきますし、そもそも観劇中はうつらうつらすることも多くまともに見ておりません。今回も例に漏れずタイトルのように『おやすみ』状態が無きにしもあらず。私は真っ暗になるとすぐ寝てしまいます。そして明かりがつけば目が覚めて一目散に帰る、というわけです。帰路の途中、そんな私に塩原さんからの連絡が入ります。お茶でもしないか、とのことでしたが既にその時自宅付近にいましたので断ることにしました。いつもだったらそれで終わるのですが何を思ったのか塩原さんを家に招いてみようと思いました。それが結果的にとても良かった。新しい家に引っ越ししてからはほんの少しですが自信を持つことができるようになりました。塩原さんの提案により家でタコ焼きを作ることになりました。まずは材料の買い出しに向かいます。塩原さんはやはり手慣れたもので私の家にないものを尋ねながらテキパキと買い物をこなします。調味料などの足りないものは自宅から調達までしてくれまして本当に助かりました。私の家に着きまして早速調理に取り掛かります。基本的には塩原さんに任せれば何とかなると高をくくっていた私です。いつの間にか雑然としていたテーブル上の本などをきれいに片付けてくれております。こっちで材料切るからそっちは粉つくっといて、と塩原さんは指示も適確です。どんどん切ってくれる塩原さんですがその食材を入れる食器が我が家にはあまり数がないことに気づきます。なんとか見つけた食器ですが何とも汚い。私は必死で洗いましたがそれでもそこそこ汚い。そして塩原さんを驚かせたことは私の家には洗剤がなく石鹸もなく全てを水だけで洗っているということです。塩原さんは笑いながら不承不承ですが食器を使用することに納得してくれた様子です。塩原さんと一緒に料理するのが楽しかったからか私はキッチンで作業しつつ何かあればいちいち塩原さんに話しかけます。うるせーなで笑って返してくれる塩原さんですがここでつと思います。今はギリギリ笑ってくれますがこれも程度が過ぎればいつ怒りに変わるかわかりません。アガリスクエンターテイメントの場でも私の振る舞いは笑いになることがありますがこれも同じく怒りとは常に隣り合わせとよく思います。一回こっきりの共同作業だから笑いにもなりますがこれが常時となるとどうなるかは容易に想像できます。果てしなく怒られてばかりのケンカが続くのでしょう。それを考えると自分にはパートナーを持つのは程遠いなと少し落胆します。隣の部屋では塩原さんが刃こぼれの激しいギザギザ包丁で食材を切っております。まるでノコギリのようだな、と塩原さん。切り替えましてタコ焼き作りに勤しみます。塩原さんは自宅からソースやマヨネーズ、さらには漬け込んだチーズまで持ってきて下さりこれがタコ焼きと非常に合います。ちょっとした工夫で料理はひとあじもふたあじも美味しくなります。大阪出身の私ですが塩原さんの方が遥かにタコ焼きについて知っています。タコ焼きのみならず最近はよく大阪に行かれるようでその地理についても詳しい。塩原さんの訪れるところは地元の人も驚きのディープなところが多いです。造幣局の桜の通り抜けなどの季節限定のところも訪れています。塩原さんは目の付け所がいいと私は思いました。そして大阪について自身でつぶさに見た目で肯定的に評価してくれるところがとても嬉しい。私は大阪出身者ながら大阪について否定的に捉えることが多いのですがなんだかんだ大阪のことが好きなのかこうやって塩原さんにいいふうに言ってもらえるととても嬉しくなります。大阪にとどまらず塩原さんの批評はとても肯定的で良いところを見つけてくれます。映画や演劇、漫画などについても塩原さんの語りは聞いていて面白いです。このようなジャンルももちろん詳しいのですがさらに塩原さんは野球を中心とするスポーツにも詳しく、さらにさらにバイクや車、地図にも詳しいところが私の興味と合いまして話も盛り上がります。私が最近原付に乗るようになったからか漸く塩原さんのフィールドに入り込むことができるようになりました。バイクもそうなのですが私は道が好きなのでこれについて話すのはとても楽しい。おそらく塩原さんは東京千葉のみならず高速道路にのって全国あちこちに出かけているのでいつかはこの辺の話にもついていけたらいいなと思います。途中からは前田さんも参入し三人で銭湯へ行きました。前田さんとのホリデーはまた後日に譲ることにします。

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甲田守の『根こそぎ掘りデー』第6回 同級生マサユキと。

先日は高校の同級生マサユキと久しぶりに会いました。どうやら大阪から東京へと遊びに来たようです。前日の夜に連絡が入りました。

『こうだ、明日の夜って空いてる?空いてたら飲みに行かん?』

高校の同級生は僕のことをもちろんのことながらネコソギとは呼ばず多くはこうだと呼びます。

前日連絡はマサユキにしたら早い方で基本的には当日に来ます。実にマサユキらしいです。

それでは行って来ます。

甲田守の『根こそぎ掘りデー』とは…?

休日の行動スタイルが基本的に「座っている」で有名なネコソギこと甲田守がホリデーに誰かを誘っては「座っている」からの脱却を図るという、知的かつ高尚な難解プログラミング企画………ではなく単純に誰かを誘って遊びに出かけるという、ただそれだけの企画である。隔週月曜更新を予定。



マサユキとは2年3年のときに同じクラスでした。当時はそこまで仲が良かったかというとどうなのでしょうか。3年の途中から浪人時代にかけてよく遊ぶようになったかなという印象です。

第一印象はあまりよろしくなかった…。1年のとき、クラスは違えど体育の授業は隣のクラスということで一緒に受けていたため目にすることはありました。ある日のこと、体育の授業が始まる前の休み時間に男子の何人かが前宙をしていました。僕はもちろんそんなことはできないですし輪にも入れないため皮肉な目で奴らを見ておりました。このクソ馬鹿どもが!アホちゃうか調子にのりやがって!

高校の時分、僕は病んでいた。

「高校のときって青春だったよねー!」「高校生にまた戻りたいよねー!」

はぁ?黙れこのクソ野郎どもがー!こちとら青春なんかこれっぽっちもなかったんじゃー!

なのでそのような話には全くもって賛同できない。

というのは言い過ぎで話は休憩時間の柔道場へと戻る。

それは突然の出来事だった。前宙に興じていたクソ野郎どもがザワザワと騒ぎ出したのである。

どうやら誰かがケガをしたようだ。僕の呪詛が効いてしまったのか。ハッハッハッ!

「大丈夫かマサユキー!」「これ早く病院行かなヤバイでー!」「先生呼ぼー!」

呪詛が効きすぎたのかマサユキなる人物は前歯が数本折れてしまったようだ。これからは呪詛を控えることにしよう。

1年の春、マサユキとの出会い編終了。続く。

3年の春、体育祭の季節。

堕ちるところまで堕ちたジュソソギこと甲田に復活の兆しが現れる。

1年2年と特に体育祭に深く関わってはいなかったのだが3年になり周りからの勧めで応援団に入ることになる。

応援団??ウチの高校では応援はダンスで行う。カッコいいダンスとカッコいい手作りの衣装。学年の縦割りで構成される応援団は3年にもなれば後輩からもてはやされる。

これでオレもクソ野郎どもの仲間入りってなわけか。ケッ!

そうは問屋が卸さない。お前がそんな一朝一夕で応援団に馴染めようか。ダンスをそう易々と覚えることができようか。キャリアがないお前には到底無理と言えよう。

黙々と練習、黙々と練習。応援団の練習は昼休みは学校の渡り廊下で夜は公園でと連日連夜行われる。

午後10時過ぎ、今日も練習が終わった。さて帰ることとしよう。

「こうだ!帰り道こっちやろ、一緒に帰ろや!」

来た。クソ野郎が。

一人で帰らせろや、このクソ野郎が。

ここで声をかけてきたのは後に甲田が加入することになるフットサルチーム『ONACK』のキャプテン、コロッケである。

10年後、このクソ野郎の結婚披露パーティーの司会を務めることになろうとは、このときの甲田は知る由もなかった。続く。

甲田守の『根こそぎ掘りデー』第5回 南台ハイツ死ね2 最後の来訪者

世田谷区民になりました。

大阪市平野区(0〜19歳)、千葉市稲毛区(19〜23歳)、東京都中野区(23〜32歳)、東京都世田谷区(32〜?歳)。

住む家が変わると何だか色々と自分も変わります。と思います。

自分でも信じられないことに今の引越した家には多くの人を招いております。暮らしてから未だ1ヶ月も経っていないにもかかわらずです。

稲毛区〜中野区で過ごした約12年もの間に家に人を呼べたことがありましょうか。全くないとは言いませんがその人数は合わせてもこの1ヶ月に及ぶかどうか。

相変わらず風呂はないですしみすぼらしい我が家です。が、変な自信がついたのです。かもしれません。

まずは引越しを手伝ってもらったのがやはり良かった。

大阪から千葉に引越してきたときは親元を離れる初めての一人暮らしだったわけですから部屋を決めたのも父と一緒にでした。けれど引越し作業は千葉の新居で一人で行ったように記憶しています。

そして大学を卒業してからの2度目の引越し。これが本当によろしくなかった。と、8年前の出来事を今更に反省です。

アガリスクエンターテイメントの方々や大学の友人知人にも一言も発さず、誰にも別れの挨拶なく独りで東京へと向かったのです。

引越しを手伝ってもらうのに8年かかりました。

本当のところ8年経っても何も変わらず当初は全ての工程を一人で行う予定でした。自動車免許は持っているもののペーパードライバーのため運転には自信がありません。なので台車を使って運ぶという荒技です。そこまで遠くはないので何往復かすればなんとかなるだろうと。

しかし難敵が現れた。冷蔵庫です。どうしても独りでは2階から降ろすことができない。困った。本当に困った。

そこで登場していただいたのがユキ劇団員。彼女を頼った。

17時過ぎ、ユキ劇団員が笹塚に到着。マエダ劇団員からもらったというオーバーオール姿。作業するにはうってつけの服装である。

コウダは独りで引越し作業中だったため遅れて笹塚で合流する。とりあえず駅前にある図書館へと予約していた本を取りに行く。もちろんユキ劇団員にも来てもらった。

本日の工程をユキ劇団員に説明する。

1.冷蔵庫を南台ハイツ202から降ろす。
2.冷蔵庫を新居まで台車を使って運ぶ(約30分の道のり)
3.冷蔵庫を新居の2階に上げる。

以上となります。

それでは早速南台ハイツに向かいましょうか。

笹塚から歩くこと10分、東京都中野区南台4-65-7南台ハイツに到着です。

ユキ劇団員は沢山の荷物を抱えていたため、一旦南台ハイツに荷物を置くことにしました。

さてこの冷蔵庫どう降ろしたらいいものか。

ユキ劇団員と作戦を練ります。

うーん…………。

試しに二人で持ち上げてみるがどうも上手くいかない。

一段ずつ着実に降ろすことにしました。

ドスン!ドスン!ドスン!ドスン!

降りるごとに南台ハイツに激しい音が響き渡ります。

降りるというかもうほぼ「落としている」という感覚です。

これをスーパーマリオのキャラクターから取ってドッスン方式と名付けましょう。

地上へと降ろしてふと階段を振り返るともう踏み板がボロボロ。ひびとか入ってるんだなこれが。

まあ取り壊しになるからいっか。いやいいのかこれで…。

新居に向かいましょう!

台車に載せてスーイスイ、これは大した作業ではありません。ただ道のりは30分と結構長い。

一人で運ぶとそこそこの時間を感じましたが今回はユキ劇団員と話しながらの道中だったのであっという間でした。

新居に到着。

またもドッスン方式でいくのか。しかし新居は南台ハイツと違って多くの方が住んでいる。いや、住んでいるいないの問題ではなく僕だけでもドッスン方式はまずいが…。

だが僕たちにはドッスン方式しか手はないのだ。

「落とす」とは違い、上げるときにはそこまでの負荷が階段にかかることはなかった。そうだ、ドッスンも上に戻るときはゆっくりではないか。

やりました。無事に冷蔵庫を運びきることができました。ユキ劇団員お疲れ様です。

作業が一段落しましたので新居にて休憩を取ることにしました。

ようやく座ることが出来ます。「座っている」はやはり落ち着くものです。そして体育座りに限ります。

ムムムッ!?しかしどうも収まりがよくない。なぜだ?普段とは違う気配を感じる。

ふと横を見ると私より遥かに熟達した「座っている」がそこにはいた。

足を開いて寛いでいやがる…。

お主、やるな!

ワシが長年かけて習得した「座っている」を一つ上の段階へと持っていきやがった。これではワシの立つ瀬がないではないかー。なので座る。

けれども座ってばかりもいられない。

緊急『根こそぎ掘りデー』スタートです。

甲田守の『根こそぎ掘りデー』とは…?

休日の行動スタイルが基本的に「座っている」で有名なネコソギこと甲田守がホリデーに誰かを誘っては「座っている」からの脱却を図るという、知的かつ高尚な難解プログラミング企画………ではなく単純に誰かを誘って遊びに出かけるという、ただそれだけの企画である。隔週月曜更新を予定。


「ユキちゃん、ホタル観にいこう。」


 

 

 

 

 

 

甲田守の『根こそぎ掘りデー』第5回  南台ハイツ死ね

甲田守の『根こそぎ掘りデー』とは…?

休日の行動スタイルが基本的に「座っている」で有名なネコソギこと甲田守がホリデーに誰かを誘っては「座っている」からの脱却を図るという、知的かつ高尚な難解プログラミング企画………ではなく単純に誰かを誘って遊びに出かけるという、ただそれだけの企画である。隔週月曜更新を予定。

漸く引越しが完了した。

何でこんな部屋に住んでいたのか。片付け終わった住処を見てウンザリする。

8年ですよ、8年。ここ南台ハイツに越して来て8年。正確に記すなら東京都中野区南台4-65-7南台ハイツ203号室に越して来て8年。いやはや本当にこの東京都中野区南台4-65-7南台ハイツは凄いところだった。

住んでいた時は何も気づかなかったのだが新居に越してから気付く。南台ハイツのダメなところに。

南台ハイツ。風通し❌、日当たり❌、もちろん風呂なしでそして住んでいるのは自分だけ。203しか埋まっていない。

結局引越ししたのも南台ハイツが取り壊されることになるからで、いやあんなところは取り壊さなきゃいかん、早急にぶっ壊せ!

自分の住み方に問題がなかったとは言えない。汚い暮らしぶりをしていたことは否定しません。それでもやはりあそこはキツイわ。南台ハイツはキツイ、キツすぎる。

8年よくぞ耐えた。あそこがヤバいところだと気づけなかった自分は完全に麻痺していたと言える。

8年間とんでもないやつと付き合っていたわけだ。南台ハイツは化け物、地獄、絶望、死死死…。

生きててよかった。本当に良かった。

32年間生きてきましたが衣食住の『住』の大切さに気づきました。

ハウジングファーストっていう考え方があってほんと住むところっていうのは大事だよ。

悲しいかな、住むところが劣悪になって路上生活になればなかなか元の状態には戻って来られない。


自己責任の一言で片付けるなよクソが!

というわけでなんだかまとまりがないが、住むところはあったもののクソな家と別れれてクソすっきりしたわ、このクソ南台ハイツが!ってな感じです。

甲田守の『根こそぎ掘りデー』第4回 「 クエンティン・タランティーノ、ポール・バーホーベン 、小野光洋ですよ」

頗る体調が悪い。新宿コントレックスVol.16が終わってからというもの、どうも優れない日々が続く。珍しくもまず喉がやられた。連日の暑さで夏バテも加わる。横になってもなかなか回復の兆しは見えない。見えなかったのだが、前々回掘りデーしたコアラさんに相談したところ、どうやら今現在暮らすこの家に問題があることに気づかされた。外より熱いこの部屋で休んだところで体調が良くなるはずはないのである。昼でも電気を点けなければならないこの部屋の風通しは最悪。今回掘りデーしたこの男ならここのことをこう名付けるだろう、『絶望部屋』と。
それでは参りましょうか、甲田守の『根こそぎ掘りデー』スタートです!

 

甲田守の『根こそぎ掘りデー』とは…?

休日の行動スタイルが基本的に「座っている」で有名なネコソギこと甲田守がホリデーに誰かを誘っては「座っている」からの脱却を図るという、知的かつ高尚な難解プログラミング企画………ではなく単純に誰かを誘って遊びに出かけるという、ただそれだけの企画である。隔週月曜更新を予定。

 

午前8時半出発。集合時刻がだいたいが10時か10時半(早い時は9時もあるが)なのでこれぐらいで間に合う。電車で約1時間半、長い道のりです。

道中決まって読むのは前日もしくは当日に送られてくる脚本。分量はその日の撮影分のみ。クランクイン時に脱稿していることは100パーセントありません。

今日の撮影のロケ地はどこか。おそらく千葉大学西千葉キャンパス内がワンシーン、いや数シーン含まれることは容易に想像できる。

集合場所は千葉大学西千葉キャンパスのとある部室。サークル会館というこの古ぼけた建物の一階にその部屋はある。今までに幾度訪れたことか。また今日も小野映画の撮影が始まる。

小野映画自体が始まったのは遡ること三十数年前の1980年代。小野監督高校生の時分である。
ここで「監督」にならなければ…。

1985年千葉大学入学。僕が生まれた年に監督はあの部屋に入室していたのだろう。
ぞっとしますね。

本日クランクインする映画のタイトルは『さよならミケ(仮)』。部室によく来訪していた猫、ミケの追悼映画となります。僕が在学していた頃もよくミケは部室に来ていました。動物が苦手だった僕ですがミケはそんな僕にも良く懐いてくれて非常に嬉しかったのでした。

部室に到着。その部の名称、いやサークルの名称はCinemount Film Party、千葉大を拠点にする自主映画サークルです。

「おはようございまーす」

お久しぶりです、というわけでもなく上映会やら何なりで2ヶ月に一回はお会いするという頻度。まあ結構久しぶりとも言える。

さっそく本日分の脚本が手渡される、データではなく紙で。

本日の出演者は僕と部員の横山くんの2人です。ロケ地は案の定大学構内、と西千葉公園。

「小野さーん、ワンパターンですよー!」

「いや、大学は自分のスタジオみたいなものだから」

おおぅ、スタジオときたか。この方にとってはスタジオみたいなものか。確かに小野さんよりここを知り抜いている人はいない。

横山くんが部室に到着しました。それでは第1のロケ地工学部棟の方に向かうことと致しましょう。

室内撮影ですので照明が必要です。2灯持っていきましょう。あとマイクを入れてと。そしてもちろんカメラですね。今日も潤沢なスタッフを従えて撮影ができるなんてまるで夢のよう。よいしょ、よいしょ、どっこしいょ。小野さん、こんなに機材自転車に載りますか、そんなに持って大丈夫ですか、まぁスタッフが潤沢だから仕方がないか、横山くんも大変そう、さあ現地に向かうぞー、あっ、カゴがとれそう…。

工学部棟到着。撮影場所のすぐ横では授業が進行している。のでここでの撮影は中止。まさかこんな初っ端から頓挫してしまうとは、うわぁ参った、もうこのシーンは今日は撮れないよぅ〜、などとは小野監督の頭には浮かぶはずもない。現場で何がおころうと撮る!場所が使えなかったら?場所を変えて撮る!いやけどさすがにキャストが来なかったら無理ですよね〜?脚本変えて撮る!

撮る!撮る!撮る!

呼吸をするように映画を撮る!

比喩でも何でもないんだ。この人は映画を撮らなければ死んでしまうのです。

ああ、恐ろしい人と出会ってしまった…。

ああ、面白い人と出会ってしまった…。

ここでアガリスクエンターテイメントと小野さんの関係を少し挿入。

小野さんは文章を書く。映評から劇評はもちろんのこと恋愛譚?は赤裸々に誹謗中傷は果て知らず。巧みな文を綴ります。映評、劇評は基本的には辛口です(他の人が甘口過ぎるのかもしれませんが…)。そこがとてもいいのです。で、そんな小野さんですがアガリスクエンターテイメント劇団員の淺越岳人がCinemount Film Partyにも在籍していた関係でアガリスク初期の作品を多く観劇している。もしかしたら旗揚げ公演も観ているのかもしれない。『ナイゲン』の初演ももちろん観ているわけでこんな劇評を小野さんは残しているのだ。あげてみよう。

「十二人の優しい日本人」を思わせるディスカッション・コメディー。
‘会議は踊る’のパターンの群像劇だ。
どうでもいい問題の重箱の隅をネチネチつついたり、規約にあまりに忠実すぎたりするバカバカしさ。

脚本がなかなかよくできている。笑うべきところで笑える。
‘民主主義’や‘法令遵守’に対するアイロニカルな視点が効いている。
それでいて、‘三人集まれば文殊の知恵’的に、肯定的視点でしめくくるのも的を得ている。
「会議」には、いい面も悪い面もあるのだ。

一方で無駄と思える展開もそこかしこに見受けられ、正直上演時間2時間は長い。
せっかくだから、脚本を換骨奪胎し、演技面の練度も上げて、再演に挑んではどうだろう。
なんだかもったいない。

それにしても、高校時代は文化祭に意味なく燃えたものだ。
あの頃は、何でも楽しんでやろうという気概に溢れていた。
そんなことも思い出させてくれる芝居だった。
(自主映画監督 小野光洋)

さらに小野さんについて知りたい方はこちらのモリエンテスラジオをどうぞ。
今回のブログのタイトルは淺越岳人の発言より拝借致しました。必聴です。

さらにさらに知りたい方は上映会へ是非とも足をお運びください。

【Cinemount Film Party第57回定期上映会】

8/11(山の日)14:00~。年に2回開催するシネマウント主催の単独上映会。4~8月に完成した全作品(10本前後)を上映します。会場は東京・町屋の「ムーブ町屋」。
入場無料。途中入退場自由。

甲田守の『根こそぎ掘りデー』第3回 熊谷有芳と行く久しぶりの野球観戦。(後編)

彼女はとても聡明な方です。そこが僕の、彼女の好きなところです。

ロッテファンである彼女はチケットの手配も慣れたものであるからして僕が入る余地はありません。待ち合わせの時間、場所はもちろんのこと、ひいてはおやつは300円までですよー、とまで決めてくれる…かもしれない…。

実際には、スタジアム内での飲食物は高いので予め持って行った方がいいよー、との情報を事前にくれている。心配りが行き届いているのだ。

普段は待ち合わせに遅刻することもない僕ですが、あまりの安心感からかいくらか時間を過ぎてしまった。スタジアムに向かう人波にのまれたせいもありますが…。

思った通り、彼女はすでに待っていた。彼女も普段から待ち合わせにはあまり遅れることがない人である。そこもまた僕の、彼女の好きなところです。

自転車に跨ってすでにロッテのユニフォームを着込んでいる勇ましい姿の彼女。帽子を横ちょに被ればまた様になるのが彼女である。

ユニフォームは自分の分だけ?そんなエゴイスティックな人物像を彼女に描いてはならない。そして当然ながらこの場面において自分だけユニフォームを着用していることは全くエゴイスティックには当たらない。ここで僕の分まで余分に用意していることの方がアンビリーバブルな事態なのだ。

しかし彼女にとってはこれがノーマル。そして合流した時点では僕にユニフォームは手渡されない。スタジアムに入ってこれここぞの瞬間にユニフォームの着用を促される。もちろん強要ではない。試合を一緒に楽しみませんか、との一見さんにも優しいアプローチなのである。

考えてみればこのユニフォームは本日の衣装だ。そして彼女はアガリスクエンターテイメントの衣装担当なのだ。

みなさん、アガリスクエンターテイメントの衣装を舐めるでないぞよ!それでは甲田守の『根こそぎ掘りデー』スタートです。


甲田守の『根こそぎ掘りデー』とは…?
休日の行動スタイルが基本的に「座っている」で有名なネコソギこと甲田守がホリデーに誰かを誘っては「座っている」からの脱却を図るという、知的かつ高尚な難解プログラミング企画………ではなく単純に誰かを誘って遊びに出かけるという、ただそれだけの企画である。隔週月曜更新を予定。


彼女はとても聡明な方です。そしてビールがとても好き。

スタジアム内に缶を持ち込むことはできないようなので、入り口にて事前に買っておいたビールを紙コップへと注ぎかえます。


泡が立ってなかなかに苦戦している様子。なんでも卒なくこなす彼女にも苦手なことはあるようです。

試合が始まるまでまだ時間に余裕がありますのでスタジアム内をぐるーっと回ることにしました。

先導する彼女は頼もしく、各所を案内してくれます。

話は逸れるのですが、僕は学問を大いに信頼しているところがあり、彼女の聡明さはそこのところで自分と相通ずるところがあるのかもしれません。

具体的にそのような学問について話題に上がることはありませんでしたが、彼女は大学では演劇を専攻していたとのことなので、いつかはそんな話にトライできたらまた彼女の世界に一歩踏み込むことができるのかもしれません。

トライと書きましたが彼女はおそらく英語も堪能なように思われる。あくまで今は思われるという段階でなかなか彼女もその本領を明かしてはくれない。能ある鷹は爪を隠す、というやつだ。

彼女の横に座る。観戦する。

僕はあまり野球に精通しているわけではない。ルールぐらいならある程度は知っているが選手やチームについての知識はからっきしである。

彼女はファンであるロッテに限らず対戦相手の楽天のことにも詳しい。何でも知っている。

僕は結構うるさかった。気になったことは色々と喋っては聞いてしまう。それは少し一方的であったかもしれない。

ロッテファンである彼女からしてみれば、またロッテ戦を観に来て欲しい、スタジアムに来て欲しいとの想いが強くなるのは当然であろう。けれど、彼女の会話はファンの立場の一方通行からは距離を取ることもできるから好ましい。

端的に言って彼女は聞くのが上手い。

僕の知的好奇心に適度に応えてくれるのでこちらとしては快適なことこの上ない。

試合に夢中になるに連れて僕は、必然的に彼女にも夢中になっていくのである。


この日は残念ながらロッテは負けた。だから彼女と一緒に盛り上がることはできなかった。けれど彼女と一緒に盛り下がることができた。

これですよ、これ!

独りで座っているだけでは絶対できないことなんだから。

だからと言って独りで『座っている』の基本スタイルを疎かにしてはならない。

常に基本に立ち返る、いや、座り返るのである。

甲田守の『根こそぎ掘りデー』第3回 熊谷有芳と行く久しぶりの野球観戦。(前編)

先日は熊谷有芳さんと一緒にプロ野球の試合を観に行って参りました。

場所はZOZOマリンスタジアム、対戦カードはロッテ対楽天です。

こう書くと球場名から球団名まで企業の名前で溢れていることに気づきます。

わたしにとっては久方ぶりの野球観戦です。覚えている限りでわたしが最後に球場を訪れたのは2003年の甲子園球場での阪神戦なので14年ぶりとなります。

ちなみに甲子園の名前の由来を知っていますか?

『甲』田の『子』どもが建てたから?ノンノン。

甲子は『こうし』と読みますが『きのえね』とも読みます。『ね』はよく知られているあの十二支です。『きのえ』の部分は十干(じっかん)と言います。

十干十二支。ともに中国から伝えられたもののようです(その辺はあまり詳しくない)。

十干は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・ 癸。
甲乙丙まではよく聞かれた方もおられるでしょう。これに十二支を組み合わせて暦を表します。
甲子、乙丑、丙寅、丁卯…と続き一回りするのが60年。これが還暦です。

十干十二支は近世や近代の古文書を読む際には必須で自分も史学科に在籍していたから覚えたようなもの。

そして球場名の由来ですが、1924年、甲子の年に完成したから甲子園という名がついた、というわけです。1924年が甲子ということは1984年も甲子、次に迎えるのが2044年ということになりますね。

その頃には『こうし』と『きのえね』はさぞかし大きくなっているんだろうなぁ…。

兄の子どもたち。
『シュワッチ!』

甲田守の『根こそぎ掘りデー』とは…?

休日の行動スタイルが基本的に「座っている」で有名なネコソギこと甲田守がホリデーに誰かを誘っては「座っている」からの脱却を図るという、知的かつ高尚な難解プログラミング企画………ではなく単純に誰かを誘って遊びに出かけるという、ただそれだけの企画である。隔週月曜更新を予定。

 

熊谷氏と海浜幕張駅で落ち合い、いざZOZOマリンスタジアムへと向かいます。

スタジアムへの道のりは非常にキレイ。開発されてから日も大分経つであろう幕張新都心ですが、その駅周辺、海辺へと続く道はまだまだ非常にキレイです。

スタジアムへの道のりをキレイと自分が考えてしまうのはやはりどこか別の道のりを思い出し比較しているからかもしれません。

それは先に紹介した『球場』、阪神甲子園球場でしょう。

阪神電車の甲子園駅の改札を出れば徒歩5分程でしょうか、すぐに球場に行き着きます。海浜幕張駅からスタジアムへの距離に比べれば全く近い。

改札を出ればまず目に付くのが転売禁止の看板。しかしそれを超えるダフ屋の方々。違法の臭いに混じってワンカップ片手に酒の臭いもプンプン漂ってきます。非常にキッタナイ道のりです。

行きもキッタナイが帰りもこれまた非常に非常にキッタナイ。

阪神が勝てば、至る所でお祭り騒ぎ、こっちのお祭りがあっちのお祭りと意気投合すればそこはもうアナーキー、それは駅の臨時改札口から果ては大阪の梅田駅まで続くわけだ。ある種の暴動とさえ言える。
阪神ファンもキッタナイが大阪という街もこれまたキッタナイところだと思う。
新刊『ホサナ』を著した町田康さんが読売新聞の取材にこのように答えている。

「僕は、大阪の『ミックス文化』の中で育った。金持ちと貧乏人、面白さと悲しさが区別されず、悲劇と喜劇の『混ぜ合わせ丼』のような世界です。人間は悲惨になるほど、同時におかしみも生まれてくる。それらを整理せず、そのまま全体を書きたい欲求がある」

阪神甲子園球場は兵庫県に位置しておりますし阪神ファンと大阪の話は少し違っているのかもしれない。けれどなんとなくわかる一文です。わたくしの育った街もおそらくこのような世界だったのです。

約14年間の野球観戦のブランクはいろいろなことを考えさせてくれる。

まず気になったのが試合前の国歌斉唱。

記憶を頼りに書くのは自分のポリシーに反するが、14年前は果たして行われていたのだろうか甚だ疑問です。

ネットの情報を頼りにすると、開幕戦だけ行っているだとか、セ・リーグは連戦の初戦だけとか、パ・リーグは毎試合あるとか、信頼に足る正確な情報をいまいち掴めません。

自分が知りたいところは…、(14年前と変わっているところがもしあるならば)

『いつ』行われるようになったのか?
『なぜ』行われるようになったのか?
『誰が』行うように決めたのか?

研究に値しますが、どこから探ればよいものか…。

と、悩んでおりましたら『日本KWB野球連盟』という団体の公式サイトに行き着いた。
団体の『志田会長ごあいさつ』を見てみよう。

「少年たちを引率し世界大会に参加したとき、強い衝撃を受けました。
日本を代表して参加しているのに、開会式で少年たちは国歌も歌えない、遊びの延長のようできちっとしない。 それにひきかえ他国の少年たちは、整列し高らかに国歌を歌い、国を代表して参加する誇りがあふれている。

私はこのとき「日本の少年たちに何かが欠けている」「これは日本の将来にかかわる大きな問題だ・・・」「これでは日本はダメになってしまう・・・」という強烈な危機感を抱いたのです。

しかし日本の少年たちも、いざ野球のプレーでは、言葉は通じなくても、野球のルールのもとで他国の少年たちに見劣りすることなく、堂々と真剣にプレーをしていました。
このとき私は感動するとともに、ルールをしっかり身につければ少年たちは力一杯プレーできるのだと思いました。
家庭でも、学校でも、地域でも、「ルールを尊重する精神」を教えていけば、野球によって少年たちを育成することができると確信しました。

それだけではありません。
野球で培われる「リーダーシップ」「協調性」「勇気」「努力の大切さ」「友情のすばらしさ」「感謝の心」・・これらは、社会に出てから全て必要なことです。

指導者の皆さん。親や地域の方々とともに、この国の未来を担う少年たちが野球を通じて立派な大人になれるよう、育成していただくことを切に願っております。

末筆ではございますが、いつもご後援をいただいております文部科学省をはじめとした各社団体、また、当連盟を陰で支えて下さっている応援団の会の皆さん、 大会にご協力・ご協賛いただいている全ての方々に、心より感謝申し上げます。」

いきなり国歌云々と書いてある。しかし「日本を代表して」とか「国を代表して」とか書いてあるのでこれは代表戦のことで国内でのプロ野球はまた別なのか…。
調べて気が付きましたが志田会長ってあのカラオケで有名なSHIDAXの創業者なんですね。

そしてさらに調べて、この志田さんが会長を務める日本KWB野球連盟ですがどのようなポジションに位置しているのかを『日本の野球団体図』(公益財団法人 日本野球連盟のページより)で見てみる。と、プロ野球より大分下部組織になりますので影響を与えることはないのかなと…。

しかし、この『日本の野球団体図』ってすごいな。日本の野球界の複雑なこと。まあ野球に限らずかもしれないが。

そしてプロ野球の団体は『日本野球機構(NPB)』だというところまで遂に行き着いた。

けれどこちらのページには「国歌」の言葉は見当たらない。

その代わりにこんなリンクを見つけた。

日本野球機構オフィシャルソング

こっちの歌は歌ってないのになあ…。

そう簡単にはわからない。謎は深まるばかりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

甲田守の『根こそぎ掘りデー』第2回 鴻陵生という蛮族がいる?(後編)

モリッシーを聴いています。
なんで洋楽なんて聴いているのだろう。「なんて」というところに自分の洋楽に対するスタンスが見えます。

高校の時分、国際教養科という特殊な学科に私は在籍していた。周りには洋楽にハマっている輩が其処彼処にいたものだ。英語が不得手だったはずの私がこのような国際を冠する、英語の授業に重きを置く科に進学するとは今振り返ってもはてなが浮かぶ。それはその高校の自由な校風に憧れたからかもしれない。さて、その授業内容がどのようなものだったかというと、まずは時間割を見れば英語英語英語と2/3は英語が占める、と言ったら言い過ぎかもしれないが言い過ぎじゃないかもしれない。日本語禁止、つまり英語だけで行われるそんな授業も存在した。最初の10分間はペンギンブックスのリーディングを各自が行い、その後に小さな紙が配られる。言語はもちろん英語でPlease answer the following   questions.とかそんなことが書かれてある。もちろん、なんのこっちゃ???となる。さらにT/Fとある。これが本当に最初は何を意味しているのか全く分からなかった。True or Falseの略で要は○か×かで答えなさいという正誤問題をやらされてた訳だ。当てられた際にはどうせ二択だしと適当に答えてみる。正解ならRight.となるが、もし間違っているようなら地獄のWhy do you think so?が来る。答えに理由なぞない。が流石に山勘とは言えない。山勘という意味の英語も知らない。そしてteacherとの気まずい時間が永遠のように流れるわけだ。

マアこんな話はどうでも良くて要は洋楽にはとんと疎いというただそれだけ。ブレイディみかこ著『いまモリッシーを聴くということ』から引用してモリッシーの話は終わります。それでは参りましょうか。甲田守の『根こそぎ掘りデー』スタートです。

「モテと非モテ、リア充とオタク、人間と動物、クールとアンクール、ノーマルとアブノーマル、金持ちと貧乏人。これらの対立軸で、モリッシーは常に後者の側に立っていた。
一般的に前者より「下」だと見なされる後者の場所が彼の立脚点だ。これほど執拗に、一貫して「下」であることについて歌ってきた英国のポップ・スターは他にいない。
もはや「右」対「左」の時代ではない。「上」対「下」の時代だ。とわたしは昨年出た本に書いたのだったが、いま、ほんとうに世界が「上」と「下」の分裂を起こしているとすれば、その下側の声(貧乏な者、ダサい者、ダメな者、勝てない者、取り残された者)を代弁しているアーティストはどこにいるのだろう?
ポピュラー・ミュージックは、いつの間にか下側との親和性が非常に薄い音楽になってやしないだろうか。」


甲田守の『根こそぎ掘りデー』とは…?

休日の行動スタイルが基本的に「座っている」で有名なネコソギこと甲田守がホリデーに誰かを誘っては「座っている」からの脱却を図るという、知的かつ高尚な難解プログラミング企画………ではなく単純に誰かを誘って遊びに出かけるという、ただそれだけの企画である。隔週月曜更新を予定。

コアラさんとの掘りデーは柴又帝釈天を抜けましてようやく川へと辿り着きます。そうです、これがかの有名な江戸川ですね。ここが東京都と千葉県の県境となっております。目指すところは千葉県立国府台高校であるからしてここを渡らなければ目的地には着きません。

川に一艘の船が浮かんでいるのが見えます。ここは『野菊の墓』で有名な矢切の渡しです。本日は船を使っての登校を試みようとそのように思っております。と、その前に江戸川の河川敷にてお昼休憩を取ることにしました。

コアラさんお手製の特製ちらし寿司です。彩り豊かですね。非常に美味でした。ではいざ船着き場の方へ。

少し見辛いですが注意書きがありました。片道大人200円と非常に安いです。時刻表はありませんので気長に待つことにしましょう。そして遂に乗船です。

写真を何枚か載せてみましたが、この気持ち良さは是非一度体験してほしいなと思います。最後の着岸の際は電動に切り替えますが、そこまでは船頭さんは手漕ぎです。風も強くてなかなかのスリルも味わうことができました。10〜15分ほどで向こう岸に着きます。東京から千葉へ渡ってまた東京に戻るというのが一般的な乗客ルートだそうですが(というのも船頭さん曰く千葉側にはなにもなく、いやなにもないわけではないんですが、野菊の墓文学碑とかありますし、ただ最寄り駅は遠い)私たちはそのまま千葉への道を進みます。

さて、ここから国府台高校の道のりはというと結構な距離がある。ただ、自分は、歩く、喋る、とても好き、なので苦にはならないのである。

船上からも見えていたタワーマンションが大分近づいてきました。本八幡の方角でしょうか。こちらには釣り人が何人かいらっしゃいます。江戸川は随分蛇行しておりますね。

国府台高校に到着しました。『野菊の墓』の聖地が矢切の渡しならば、ここ国府台高校は『ナイゲン』の聖地と言えるでしょう。京成線国府台駅からなら徒歩10〜15分ほどでしょうか。本日辿った京成金町線柴又駅からの聖地巡礼コースもお薦めですよ。所要時間は約2時間ですが。

ナイゲンとは…。

屁理屈シチュエーションコメディ劇団・アガリスクエンターテイメントが上演する、高校の文化祭の代表者会議を舞台にした会議コメディ。
メンバーの母校でもある千葉県立国府台高校に実在する会議をモデルにしている。
会議に不慣れな高校生が文化祭の発表内容について話し合い、1クラスを落選審査する泥仕合をコメディとして描きつつ、「自治」「話し合い」の意義を問う青春群像劇。

「アガリスクエンターテイメントが上演する」と入っているので少し古い定義かもしれませんね。

ナイゲンとは…。

甲田守の『根こそぎ掘りデー』第2回 鴻陵生という蛮族がいる?(中編)

引っ越し作業に追われています。というのも今現在住んでいるアパートが近く取り壊しの憂き目にあうからです。総戸数4戸の小さきわがアパートですが今や暮らしているのは私一人となりました。今やというかもうずっとですね。8年間暮らしたこの家ともとうとうお別れかと思うと寂しさもひとしおです。しかし、おちおちゆっくりもしていられない。住むところがなくなるというのは結構ハードな問題なのだ。転居先はどこにしようかと考えていた矢先、同じ職場で働くエバラさんが良き物件を見つけてくれたからこれはまたラッキーなことだった(「こりゃ、困った」「こりゃこりゃ、どうしたものか」とお経のようにぶつぶつ唱えておれば人間様がいつかは助けてくれるものですぞ、と悠然と構えている私は馬鹿か、はたまた…)。
エバラさんとは…。根こそぎ掘りデーには初登場ですがネコソギにとってこれほど重要なパーソンを今更かと思うほどで、大変遅きに失しました。エバラさんが見つけてくれた物件と申しましたが、事を正確に順に追っていきますと、エバラさんと昵懇の仲であるカンベさんにまずは話がいったそうな。これこれこういう貧乏な人が路頭に迷いそうなのでどうにかならないかねえ云々と。カンベさんという方はどうやらただ者ではなくなんとクリーニング屋の社長、近隣の不動産屋とも古くからの繋がりがあるというからこれ幸い、トントン拍子に話が進み格安の掘り出し物が 私のところに転がり込んで来たというわけだ。ただ、ここまでの経緯を当初は全く私の耳には入っておらず話は内々に進んでいたわけで、はじめの第一歩が「明日、〇〇不動産に来てください」とエバラさん伝いにきたからこりゃ驚いた。もちろんこの時点で社長との面識はありません。で、まあなんやかんやあってほぼ決まりそうな段階に現在来ております。内見等の詳しい話はまた後日にでも。
今は引っ越し準備の真っ最中ではございますが、とりあえず言えることとしては、以前より衣装合わせなどの際にネコソギの服はゴミだゴミだ、と口が酸っぱくなるぐらい劇団員の皆さんから罵られていたのですが、当のネコソギには、いつまで経ってもはてそうですかと柳に風、しかしいざことが及んでようやく気づいたネコソギくん、服どころかあなたの家にあるものは9割9分がゴミであったという真実に。遅かった、全てが遅かった…。

さてエバラさんについて話を戻しますと、本当に私はこのお方には良くしていただいておりまして、つい先日もご相伴にあずかりましてご自宅へお邪魔することに。「娘の友達のダンテが今イタリアから来ているの」。こんな感じで誘ってくださることはしばしばで、ご飯を自宅のアパート階段下へとそっと置いてくださることもしばしば、衣食住における食の部分を大きくエバラさんに依存しているわけであります。そして今回は住にまでいたる。しくしくしく…。残された衣についてですが、これは劇団関係に援助していただいております云々。なんてったって私の服はゴミだから、しくしく。
戻りまして食の話はダンテくんのお手製料理でございます。ペペロンチーノに生ハム、合わせるお酒はもちろんワインです。昼間っから私もついついお酒が進みまして、エバラさんも勧めるからとは人のせいにはできませんが、「自分は学生の頃にフレンチレストランでgarçonをやってまして…」と慣れないRの発音を痰をからませるがごとく調子に乗ればダンテもS’il vous plaitと来たからにはオープナーを手に持てコルクをポンともう一本。ダンテくん曰く、イタリアの人はワインを水のように飲む、というぐらいにワインが大好物。「水はオシッコしか出さないけどねえ、お酒からは色んなものが出てくる。それはクリエイティブなことだったり、はたまたロマンスだったりね。」との言は英語を解さない私の創造的翻訳が多分に加味されておりますがそこはどうかお許しいただきたい。お酒から出てきたクリエイティブな翻訳ということで。
昼餐はひどく盛り上がり後に控える劇団員との映画鑑賞の予定をついつい忘れそうになる程です。走って走って劇団員とは無事に合流するも当然のことながら会話はいつにも増して饒舌となり、そのままの酩酊状態で映画を鑑賞することとなる。しかし、それにも拘らず普段と変わらぬ様子を繕い大人しく鑑賞することができたのだ。我ながらあの日の自分を今もって改めて褒めたいと思います。文章を書くときは素面で参りましょうか、甲田守の『根こそぎ掘りデー』スタートです!

甲田守の『根こそぎ掘りデー』とは…?
休日の行動スタイルが基本的に「座っている」で有名なネコソギこと甲田守がホリデーに誰かを誘っては「座っている」からの脱却を図るという、知的かつ高尚な難解プログラミング企画………ではなく単純に誰かを誘って遊びに出かけるという、ただそれだけの企画である。隔週月曜更新を予定。

お酒の失敗を犯すのは私なぞの常人にはどだい無理な話で、あっ、いや、そもそも無理な話で、しかしこれが蛮族となれば話は別だ(そして閣議決定の件は凡人どころか愚鈍と言える)。
さて前回から続く連れ合いコアラさんもまたお酒が大好きで根こそぎ掘りデーに出かけた後数日経たないうちに二人で飲みに行く機会を設けることとなった。『ピアニストという蛮族がいる』という中村紘子さんの著作を証明するかのようにこの日ともにしたピアニストはまさかまさかの蛮族と成り果ててしまったのである。
ちなみにこちらの著作に登場するピアニストはクラシックが主である。ここで本は変わりまして奥泉光著す『ビビビ・ビ・バップ』に目を通せば暴れ回るはフォギーなるジャズピアニスト。ジャンルは違えどピアニストであることに変わりはない。これまた「蛮族」なのか世界が危機に瀕しているにもかかわらず常に楽観的な彼女の姿勢は物語の最後まで揺らぐことはない、いや常に揺らぎっぱなしかな。ときは未来、アンドロイドは登場するわ架空空間は作り出されるわな世界でジャズピアニストでありつつ生計は音響設計士という職業で成り立たせている主人公フォギーがあれよあれよと大企業に巻き込まれ世界は破滅の一途を辿って行くのであった。語り手は猫のドルフィー。モダンジャズに造詣が深いものならば、ああエリック・ドルフィーが由来ね、と即座に頭に思い浮かべるのかもしれないが、私などの音楽的素養を持ち合わせていないバカたれにとってはなんのこっちゃとなるわけだが、それでも楽しめるエンターテイメント性溢れる一冊です、と今回もネコソギの推薦図書をここにあげておきましょう。
ジャズもクラシックも流れていない店内に代わりに響くはコアラさんによる罵声、根こそぎ掘りデーの内容に対する酷評の嵐に次ぐ嵐に次ぐ嵐に次ぐ嵐。店内での蛮行は敢えて略して(笹塚は十号坂を下った先を少し逸れるとその店はある、店主が言うように一見さんは入りにくい居酒屋かもしれないが駅からの帰り道に一杯と夜遅くまで常連さんが続々と訪れるそんなお店です。お酒は特に焼酎を豊富に取り揃えており試飲も可。ロックでもグラスになみなみと注いでくれる、しかしこれがいけなかったか…)。
帰り道を詳述しますと、コアラさん、店を飛び出すなり自宅とは異なるあさっての方角へと突然駆け出した。夜も更けてもう日も変わろうとしている頃でありましたのであさってというよりはあすの方が適切か。と冷静を装い耽っているのも私も相当にお酒の影響を受けているためか。追って即座に手を捕まえた。「おっ、なかなかチカラが強いねぇ」とコアラさん。いや、そうでもないんですが…(力比べはえなみTVに譲るとして、あっ、くじで引いて弾いてみたもヨロシクどうぞ)。ユキエナミよりはコアラさん、どうやら力がないようだ(コアラさん<コウダ=ユキエナミ)。引っ張って引っ張って家までは残すところわずか300メートル、ゴールは目前かとのそのとき、コアラのヒールが脱げた。仕方がなく靴を優先して拾いに行く甲田、と、その隙をついて一目散に再びあさってに向かうコアラ、それも奇声を発して(コアラって速いし奇声を発するんですね…)。蛮族を超えたのか最早それは狂人の域に達している。そう簡単に諦めるわけにはいかない、追え、追うんだー!捕獲が完了しピンポーンとインターフォンを鳴らす頃には当然ながら日を跨いでいる。ふぅ〜、一件落着、と思いきや目を離した隙に三度ダダダッと階段を駆け下りるコアラ。「待てー!コォォアラー!コォォラアー!しばくぞー!」と普段は温厚で定評のある私もそのときはついに怒声を発したのでありました。ガチャッとドアが開く音が耳を捉えパートナーが出てくる段となりようやく甲田も平静を取り戻します。あとは配偶者に任せて万事解決、飼育員は家へ帰ることに致しましょう。と、思い返して怒声を発している場合ではござらん、柴又から発しますの続きをば。

柴又駅に到着し、目指すは千葉県立国府台高等学校。こちらはいまだ東京都でございますからまだまだ道のりは長そうです。せめてもの思いで帝釈天まで歩を進めることと致しましょう。