四人の語らい。

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公演は無事に怪我なく終わりを迎えることができました。どうもありがとうございました。

さて翌日。私は兄の車に乗せられて父、母が暮らす西明石のニュー実家へと赴くこととなりました。もともとは大阪に住んでいたため引越したニューの方へは久方ぶりの訪問です。どれぐらい振りかと言うと父曰く守が来たのは約7年ぶりとのこと。本当に久しぶりの訪問、そして四人がこのように揃うのもいつ以来でしょうか。

母はこの日のために腕によりをかけて手料理を準備してくれていました。本当に美味しかったです。お母さん、ありがとう。家族四人での楽しいひとときはあっという間に過ぎていきます。ことは平穏に進み平和に終わりを迎えるかと思われた一家の団欒ですが、怪我なく無事に終わった公演に比べそう簡単には終わりを告げてくれないのが甲田家です。

一家の大黒柱とは古い言葉かも知れませんがその暴発です。父と母のケンカは以前から絶えないものではありましたが、やはり起こってしまったかと取り敢えずは呆然と立ち尽くす自分です。現在どちらが優勢なのでしょうか。少し冷静に眺めてみましょう。いや、そんなの判断するまでもない。圧倒的に父の優勢。あくまであくまで比喩ですが、ジャブ、ジャブ、アッパー、フック、フック、ストレート、ストレート、ストレート×1000。サンドバッグ状態の母を見ると涙が出てきます。物理的な暴力に走ることは父は一切ありませんが言葉の暴力が見るに聞くに堪えない。ふと気づくと横から兄の声が聞こえてくる。「マモルーー!止めてーーー!!」兄の生業は警察です。そんな兄でも手に負えないケンカとは一体どのようなものか。いやはや自分はどうしたらよいものか。止める手段はないものかとポケットを探ってみると笛が出てきた。そうです。芝居をご覧になった方はお分かりかと思いますがあの笛です。とりあえず吹いてみるか。

ピーーーーーッッ!!!!!

大音量が家中に響き渡ります。

あまりの音量に父も我に返りケンカは中断、流石の効果。よし、これで四人の語らいが始まるぞ、と思ったのも束の間、沸騰はそう簡単には収まりません。さすが瞬間湯沸かし器!とゆうてる場合じゃない。現実は芝居とは違います。笛の合図を無視されてはこっちはたまったものじゃありません。2度、3度と収まりきるまで何度となく吹きまくります。出演していなかった身ですが出演者より吹いたのではないか。

フー、なんとか落ち着いたとさ。コメディーどころかトラジェディーと行ったり来たり。もう二度と再演はしたくないですが、これからも繰り返し再演されることは間違いないでしょう。ご覧になりたい方は是非甲田家へ。心よりお待ちしております。

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